確定拠出年金(DC)の上手な運用で退職金を増やす方法

はじめに

皆さんは確定拠出年金(DCと言います)をご存じですか? 

「知らない」、「知っているけどよく分からない」と言う方々は是非この記事を読んで下さい。

出来るだけ、簡単に、分かりやすく説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。

注意

今回は私の勤めている会社の運用委託先が「三井住友信託銀行」ですのでその商品名が多く
出て来ますのでご注意をお願いします。

確定拠出年金とは

確定拠出年金と聞くと、「65歳からもらえる年金の事?」と思われる方も見えると思いますが、

簡単に言えば、60歳定年時にもらえる退職金の事です。「じゃあ退職金と言えばいいじゃないか」と思いますよね。

退職金は一括で頂くものと思われていますが、年金で、つまり月々もらう事も選択できるのでややこしい名前がついているのです。

では早速、説明に入りましょう。

確定給付年金と確定拠出年金について

退職金には確定給付年金(DB、退職一時金含む)確定拠出年金(DC)が有ります

確定給付年金とは

金利や運用結果に関わらず、決まった額の退職金がもらえます。この部分は皆さんは何も考える必要は有りません。

確定拠出年金とは

会社から月々お金を出してもらい、そのお金を皆さんが運用します。

皆さんがうまくお金を運用しなければ退職金が減ります。

退職金を満額もらう為には2%の運用が必要になります。つまり2%未満の運用では退職金が減ってしまいます

運用の大切さ

確定拠出年金を「めんどうだから、運用なんてわからないから」と言って、定期預金だけに預けていると退職金が減ってしまいます。

だれかが言いました。老後2000万円問題!!⇒もう年金だけでは暮らして行けないと!!

総理も言っています。「貯蓄から投資へ」と!

ですから少し投資の勉強をして、少しでも退職金を増やしましょう。

具体的投資方法

皆さん、投資と聞くと「株を買ってその株価を毎日チェックして面倒、とか、もし株価が暴落したら損をする」と思いますね。

今回は個別株や個別債権を購入するのではありません。

投資のプロが、様々な投資信託の商品をつくり、それを皆さんが自分に合ったもの購入します。購入後は基本的には長期で運用して下さい。つまり「ほったらかし」で良いのです。

投資信託とは? 一つの会社の株だけでなく、リスクを考えて様々な会社(日本や海外)の株や債券をミックスしたものですので、例えば一つの会社の株が下がっても、違う会社の株が上がれば損が最小におさえられると言う訳です。

長期運用について

「でも、コロナで株価が下がったじゃないか?」と言われる方が見えます。そこで日経平均株価とニューヨークダウの過去30年の推移を見てみましょう。

まず日経平均株価です。
日経平均株価とは、 日本を代表する225銘柄から算出した株価指数のこと

次にニューヨークダウです。
ニューヨークダウとは、アメリカを代表する主要30銘柄から算出した株式指数のこと】

ご覧のように日経平均株価もニューヨークダウも長期で見れば右肩上がりと言う事がお分かり頂けたと思います。

それでは次にどんな商品を選べば良いかを解説して行きます。

具体的商品について

DCの運用会社は、どの商品が良いとか、良くないは絶対に言いません。

何故か?投資は自己責任が大前提だからです。しかし皆さんは投資の素人ですのでこの項からは筆者の主観も入れながらどの商品がお勧めかを解説します。が、くどいようですが投資は自己責任でお願いします。

(1)本確保型:定期預金

解説

定期預金なので元本は確保されます。しかし前にも説明したように金利が低いので、もらう退職金が減りますので現在、上記の商品に100%運用している方はすぐ見直して下さい。

(2)投資信託:先進国4資産(国内株式・債券、外国株式・債券)

解説

色んな商品があって迷いますね。
基本的には債券はローリスク・ローリターン日本株はややハイリスク・ハイリターン外国株はハイリスク・ハイリターン。です。

またアクティブタイプは運用コストが高くお勧めしません。初心者であれば分散投資の基本で前ページの定期預金20%、№①を20%、②を20% 、③を20% 、⑥を20%で始めてみてはいかがでしょうか?

投資信託:バランス型その1

解説

上記の商品は(2)の投資信託の商品をわざわざ自分で配分しなくてもよいようにあらかじめ株式の比率が決められており、自動的に国内外債券の比率が決まると言う、いわゆる、めんどうくさがり屋さんにピッタリの商品です。
ただし、№⑦がローリスク・ローリターンで、⑨がハイリスク・ハイリターンの商品になります。

投資信託:バランス型その2

解説

この商品は前ページの商品と良く似ています。わざわざ自分で配分しなくてもよい。と言う点は同じですが、更に新興国や不動産投資なども組み入れられています。そして、ぶれを抑える投資手法も取り入れられていますので、運用コストが高くなっています。№⑩がローリスク・ローリターンで、⑪がハイリスク・ハイリターンの商品になります。

(5)バランス型の運用実績

2007年から2023年の運用実績で良い方から順番に並べると

1位:SMTAM・インコレ70

2位:SMTAM・インコレ50

3位:SMTAM・インコレ30

4位:SMTAM・コアラップA

5位:SMTAM・コアラップS

となります。

結果論ですが、野村外国株式インデ野村DC1本で運用すれば最も良い結果になったでしょう。

まとめ

何度も言いますが、運用は自己責任であるとの前置きで、お勧めはズバリ、SMTAM・インコレ50です。

筆者はすでに定年を迎えています。当時、インコレやコアラップのような商品は無く、先進国4資産の分散投資で2007年から、ほったらかしで退職金を増やす事が出来ました。

どうか皆さんも、リスクを怖がらず、かつ安定も考えながら運用をして下さい。

絶対にやってはダメな事は、リーマンショックやコロナショックなどで株価が暴落し「このままでは退職金が減ってしまう」と焦って、投資から定期預金に切り替えてしまう事です。

定期預金に切り替えるタイミングは60歳まであと5年くらいあり、確定拠出年金の運用が2%以上になっている事を確認した上で定期預金に切り替える。こうする事で今後の目に見えないリスクを回避する事ができます。  

皆さんにおかれましては、是非DCの運用実績の確認をし、もし定期預金のみの運用の方は見直しをおすすめいたします。

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