上司にほめらる提案資料の書き方

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はじめに

会社員や公務員皆さんは、上司に何かを提案する場合口頭ではなく資料を書く必要が
有ります

あたり前ですが自分で書いた資料が完璧と思っても見る側が納得しなければ
意味がありません。

皆さんは試行錯誤して資料を書いて、その後上司に指導を受け書き直すケースが多々
有りますね。

それは資料の書き方の手順書が無く個人のセンスにゆだねられているからです。

そこで私の経験を踏まえ、資料の書き方についてどう書いたら見る側に理解し納得して
もらえるかを記事にしました。 

この記事はこんな人におすすめです

・提案資料を書くが何度も書き直しさせられるので最初からうまく書きたい

・自分で書いた資料は完璧と思っていても相手に伝わらないので困っている

資料の種類

資料には大きく分けて2つ有ります。

①報告用の資料

提案用の資料 です。

まず報告資料は出張報告書、不具合報告・対策書などですがそれぞれの職場にフォーマットが
有ると思いますので今回は触れません。

提案資料は方針、各種戦略、各種設備増強などです。
方針もフォーマットが有ると思いますので今回は触れません。

今回は各種戦略、各種設備増強などの提案資料を対象に説明します。

皆さんが資料を書く時には過去の資料を引っ張り出して参考に書いていると思いますが
難しいですね。

なぜ提案資料が難しいか?ですが、決まったフォーマットが無い事も有りますが、

提案のほとんどに投資(お金)が絡んでくるからです。
その投資が本当に効果を生むものか?を上司は資料から判断するので指導が多くなるのです。

前置きはこれ位にして早速資料の書き方について説明して行きます。

提案資料の構成

提案資料は、設備の導入や更新、新しい仕組みの導入など、ハード、ソフトに関わらず
多岐に亘ります。

決まった構成は有りませんが、私の場合は以下の項目と順番を意識して作成します。

構成と順番

  (1)表題
     👇
  (2)主旨
     👇  
  (3)現状と問題点
     👇
  (4)めざす姿
     👇 
  (5)目標
     👇  
  (6)進め方
     👇
  (7)具体的提案
     👇
  (8)投資対効果
     👇
  (9)スケジュール
     👇
  (10)今後の進め方

帳票がA3、A4用紙や、1枚づつのパワーポイントであっても基本は同じです。

それでは、それぞれの項目について説明します。

具体的な提案資料の書き方

今回は設備増強提案を一般論にならないように、具体的な例を示して説明して行きます。

テーマ:測定業務の工数低減測定精度向上の為に最新の非接触3次元測定器
    の導入提案をします

(1)『表題』

表題はできるだけ簡潔に書きます。

良い例 ➡『3次元測定器の導入提案』

悪い例 ➡『最新非接触3次元測定器導入による業務効率向上提案』

長々書くと見る側が表題でいやになります詳細は本文で説明すれば良いのです

(2)『主旨』

簡潔に書く必要はありますが、次の現状説明につなげる為に短すぎると相手に意図が伝わらない事が有りますので注意が必要です。

良い例 ➡「現在使用している3次元測定器は導入後10年が経過。その為、測定時間が
     最新型の2倍かかっている。また精度も問題が有り、再測定を実施している。
     そこで今回、最新鋭の非接触式の3次元測定器の導入を提案する。」

悪い例 ➡「現在の3次元測定器は10年が経過し最新機を導入したい」

(3)『現状と問題点』

主旨を文書で伝えたので現状は出来るだけ数字やグラフを使いビジュアルに相手に訴える事が必要です。また言いたい事は必ず文書にして下さい。
例えば、以下の例のように解説を入れたり、ポイントを示したり

(4)『めざす姿』・(5)『目標』・(6)『進め方』

自分の意思を示す、この項目が最も重要です。

どの様な姿を描いて、目標を設定し、どういう進め方をするのか
いわゆる決意表明する項です。

例 
(4)めざす姿 ⇒ 精度良く、早い測定業務推進による働き方改革

(5)目  標 ⇒ 23年12月末までに  
          1)測定工数50%以上低減測定精度±0.02mm確保
          2)測定業務から解析業務へ3名シフト

目標は具体的に数字で示して下さい。
「測定工数低減」など言葉だけではだめです。

(6)進め方 ⇒ 最新測定器導入検討と徹底した業務見直し
          1)現在の3次元測定機を最新の測定機に更新させて頂く
          2)現在の測定機は除却せずに有効活用を図る
          3)測定業務を低減し解析業務を充実させる

・ただ単に設備を導入するだけでなく付加価値をどう見出すかも重要です。
・上記の1)2)3)は次項の具体的提案内容の項で記載しても有効です。
・目標と進め方の順番は資料構成上臨機応変に前後してもかまいません。

(7)『具体的提案内容』

前項の『進め方』に準じ、図やグラフ、表を使いながら作成します。

1)現在の3次元測定機を最新の測定機に更新させて頂く   
の具体的な提案をする。

例として、 この場合は購入メーカーの選定理由を記載します。

結論:総合評価の良いA社製を購入させて頂きたい。

2)現在の測定機は除却せずに有効活用を図る   
の具体的な提案をする。

例として、① 現有の測定機の精度は〇〇mmで一般面測定には問題は無い
     ② 交換部品は生産中止だが、3年~5年は使用可能と判断
     ③ 測定業務教育は実機を用い実施しており空きが無いため進まない

上記の①②③の説明のグラフや表などを入れると理解されやすいですね

結論:現在の測定機は教育用として活用させて頂き測定業務を14日で実施出来る
   体制とする

3)測定業務を低減し解析業務を充実させる   
の具体的な提案をする。

例として、① 現在の測定担当は〇名、解析担当は〇名であるが測定スピードUPにより
       測定から解析に〇名異動し解析業務を充実させる

この項目もグラフや表などを入れると理解されやすいですね

結論:付加価値の高い業務シフトで働き方改革を実現

(8)『投資対効果』

設備導入・更新時には必ず投資対効果を求められます。

効果は何年で費用を回収出来るか?を記載して下さい。
他に従業員の働き方改革や副効果も記載して下さい。

例として、 ① 投資費用(2000万円)、効果額(年500万円)、
        投資回収=2000/500=4年で回収
       ② 解析業務のリードタイム〇日間短縮
      ③ 働き方改革を実現(アンケート結果 幸福度85%以上) 

出来るだけ数字で表現下ください。

(9)日程

設備導入までの各ステップのスケジュールを記載します。

(10)今後の進め方に

設備導入後の考えられる問題・課題に対してどう対処するか?や他部署との連携強化など
導入による広がり等を記載します。

例として、① 仕入先と連携強化しデジタル解析を推進する。
     ② 〇〇の具現化を関係部署と提案していく。

資料は起承転結が重要

最近の提案資料はパワーポイントで作成する事がほとんどだと思います。

パワーポイントのメリット枚数の制限が無く自由に書けます。またスライドショー
などでビジュアルに表現ができます。

デメリットは一枚一枚作成するので前後のつながりが分かりにくく上司から
「前のページは何が書いてあったっけ?」と言うような質問が出てきたりします。

一方、A4やA3用紙に1枚に書くメリット前後のつながりが一目で理解できます。

デメリット限られた一枚の紙面の中に全てを書く必要が有るので書く内容を
しっかりと考えなければ相手に伝わりません。

パワーポイントであっても紙であっても重要なのは資料が起承転結になっているか?
です。そう言う意味で前述の資料の構成や順番を意識して書く事が重要になります。

そこで私の作成したA3用紙のテンプレートを下記にのせておきます。参考にして下さい。

まとめ

提案資料の作成は大変難しいと私も常々思っています。
案件毎にストーリーを考えなければなりませんし上司の指導も係長、課長、部長と
上位になるに従って、指導内容も変わって来ます。

しかしその事を面倒くさいと思わないで下さい。自分を成長させてくれる指導だと
前向きに捉えて下さいね。

皆さんが苦労をして書いた資料が上司から「この提案は了承した。粛々と資料の内容に沿って
進めて下さい」と言われたらとても嬉しくなりますね。
同時に仕事へのやりがいにつながると思います。

是非これまで記載した構成やストーリー性を参考にして頂き資料を作成してみて下さい。

以上、よろしくお願いいたします。

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